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2026/08/30|Pinterestを見すぎると、家づくりが難しくなる理由


Pinterestを見すぎると、家づくりが難しくなる理由

家づくりを始めると、Pinterestを見る時間が増えた、という方も多いのではないでしょうか。

「こんなキッチンがいい」

「この床の感じが好き」

「こんな窓があったら素敵」

気になる写真を保存していくうちに、ボードには理想の家がどんどん増えていきます。

Pinterestは、言葉にしにくい「好き」を集めるには、とても便利なツールです。

でも、ときどきこんなことも起こります。

見れば見るほど、自分がどんな家にしたかったのか分からなくなる。

家づくりにPinterestを使うなら、少しだけ使い方を変えてみてもいいかもしれません。


「好き」を集めたのに、なぜまとまらない?

Pinterestには、魅力的な住宅写真が次々と出てきます。

昨日は、白い壁と明るい木の家がいいと思っていた。

今日は、古材やモルタルを使った少し無骨な家が気になる。

その次には、色のあるタイルもいいなと思う。

どれも本当に「好き」なのだと思います。

だからこそ難しい。

ひとつの写真には、その空間が魅力的に見えるための条件がたくさん含まれています。

広さ、天井高、窓の位置、自然光、素材、家具、植物。

さらに写真なら、構図やレンズ、撮影する時間帯も影響します。

写真の中のキッチンだけを自分の家に持ってきても、同じ雰囲気になるとは限りません。

「この写真が好き」と「この家に住みたい」は、実は少し違う。

ここを分けて考えると、Pinterestとの付き合い方が少し楽になります。


Pinterestは「正解集」ではなく「材料置き場」

私たちは、Pinterestを材料置き場のように考えるといいと思っています。

保存した写真を、そのまま再現するための場所ではありません。

大切なのは、

「この写真の、何が好きなんだろう?」

と考えてみること。

たとえば、素敵だと思ったキッチンの写真。

よく見ると、好きなのはキッチンそのものではなく、

朝の光かもしれない。

木とステンレスの組み合わせかもしれない。

少し雑然と道具が並んでいる感じかもしれない。

あるいは、そこで料理をしている暮らしそのものかもしれません。


素材・光・造作家具など、「何が好きか」を考えやすいディテールの施工写真

「キッチンが好き」から、

「使った跡が残るような素材が好き」

まで掘っていけると、選択肢が変わります。

同じ素材をキッチンに使わなくてもいい。

洗面台かもしれないし、家具かもしれない。

写真そのものではなく、その写真に惹かれた理由を拾っていく。

それが、自分たちらしい家を考える材料になります。


「好き」だけではなく「嫌い」も集めてみる

もうひとつおすすめなのが、

嫌いなものも言葉にしてみること。

これは意外と役に立ちます。

「ホテルみたいに整いすぎた空間は落ち着かない」

「木が多すぎると少し重く感じる」

「生活感を全部隠す家は自分たちらしくない」

「真っ白な空間は緊張する」

好きなものは、日によって揺れることがあります。

でも「これは自分には違う」という感覚は、案外はっきりしているものです。

家づくりでは、この違和感の輪郭も大切な手がかりになります。


画像を集める前に、暮らしを集める

Pinterestで集められるのは、基本的に「見えるもの」です。

でも、家の心地よさをつくっているものには、写真に写らないものもたくさんあります。

朝、どこに光が入ってほしいか。

料理をしながら家族と話したいのか。

一人になれる場所がほしいのか。

外の気配を感じながら過ごしたいのか。

洗濯物を畳む作業が嫌いなのか。

休日、家のどこでコーヒーを飲みたいのか。

こうしたことは、Pinterestの画像検索だけではなかなか出てきません。

だから、家づくりで集めたいのは「好きな家の写真」だけではなく、

自分たちの暮らしについての情報。

なのだと思います。


自分たちの「ものさし」を見つける

Pinterestを使わない方がいい、という話ではありません。

むしろ私たちも、イメージを共有するためによく使います。

言葉だけでは伝えにくい感覚を、写真なら一瞬で共有できることもあります。

ただ、100枚の画像を集めることより、

「この5枚は、なぜかずっと好き」

という写真を見つける方が、家づくりでは役に立つことがあります。

その家ならではの素材・家具・暮らし方が感じられる完成写真

正解の写真を探すのではなく、

自分たちが何に心地よさを感じるのかを知る。

Pinterestは、そのための材料置き場。

集めた写真の向こう側にある、**自分たちの「見えないものさし」**が見つかったとき、家づくりは少し面白くなるのだと思います。

「好きな写真はたくさんあるけれど、どうまとめたらいいのか分からない」

そんな状態からの家づくりでも大丈夫です。

写真をそのまま形にするのではなく、なぜそこに惹かれたのかを一緒に紐解きながら、その人、その家族に合った住まいを考えていきます。

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