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2.残したい|O様邸リノベーション

O様邸リノベーション

こんにちは。現場監督のマキノです。
O様がこの家を選ばれた理由のひとつが、外壁のレンガ調タイルでした。


「この雰囲気が気に入って、購入を決めました」と、奥様。
僕らも「なんとか残したいな」と、できる限りそのまま活かす方向で進めていました。

ところが、木工事に入ってみると…問題発生。

タイルの裏側にある梁が、雨水でかなり腐ってしまっていたんです。
よくよく見てみると、すぐ裏を通っていた樋(とい)の取り合いから水があふれて、
じわじわと木に染みていったようでした。

外から見てるだけでは分からないんですが、
中身がこれだけ傷んでいると、当然補修が必要です。
一部のタイルは、解体中に下地ごと剥がれてしまうような状態でした。

「これはもう、全部壊すしかないかな…」
という雰囲気になりかけたところで、大工さんがひと言。

「なるべくきれいに取り外していきましょうか」

そこから、タイルをブロックに分け、刃を入れながら丁寧に“生け取り”していく作業が始まりました。


正直、ものすごく地味で根気のいる作業です。
でも、目の前でコツコツ進める姿を見て、「こういうことが大切」と改めて思いました。

リノベーションって、解体してみないと分からないことが山ほどあります。
その中で、「直すべき」と「残したい」のバランスをどうとるか。

簡単ではないですが、お客様の“好き”にちゃんと向き合うことが、一番の判断基準だと思っています。

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